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シニアプロは決して諦めない 2009年11月1日
ゴルフジャーナリスト 三田村昌鳳
歴戦の勇士たちは、諦めるということを知らない。
ともすれば、日常に流され、妥協してしまう。これでいいか、と、次の一歩を踏み出すことを躊躇する。ところが、シニアツアーに参戦している選手たちは、さまざまなゴルフ人生を歩んで辿り着いた戦いの場に立つと、諦めない姿勢で挑む。
日本シニアオープン。このメジャータイトルは、選手たち全員に大きな目標、どうしても獲りたいタイトルである。レギュラーツアーで戦ってきて50歳を迎えるとシニアツアー入りする。50歳の選手が、シニア「ルーキー」となるのだ。
いま、シニアツアーで活躍する選手の中で、日本オープンのタイトルを獲っている選手は、青木功、中嶋常幸、尾崎直道、羽川豊の4人。そのほかの選手は、ナショ ナル・オープンのタイトルを保持していない。タイトルを持っている選手は、そのプライドにかけて、持っていない選手は「なにがなんでも欲しいタイトル」(飯合肇)である。
だから、簡単にゲームを諦めるわけにはいかない。
昨年の勝者、中嶋常幸は、左腕の故障、背筋痛、腰痛など満身創痍で、この大会に臨むことになった。初日のスタートホールで「ドライバーが100ヤードぐらいしか飛ばせなかった」という状況で、それでも、挑戦し続けた。
なんで、諦めないのか。途中棄権の選択肢もあったのに、なぜ、それを選ばなかったのか。
「ゴルフは、すべて自分自身。だから、自分で線を引くわけです。どういう風に線を引くかというのは、その選手の価値判断になる。僕は、自分で『限界だ』という線を引きたくない。フェアウエーを歩いていて、次の一歩の足を踏み出せなければ、ほかの選手にも迷惑をかけるから辞めざるを得ないけれど……。まだ歩けるし、振れる。こうやってプレーできていることだけでも感謝しなければいけないわけでしょう」
それは、これまでプロゴルファーとして生き抜いてきたプライドだと思う。一度逃げ出したら、もう、同じ場所に戻ることはできない。だから、諦めない。

(C)JGA, Photographer GARY.S.KOBAYASHI
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